雑誌『社会教育(2024年1月号)』における論文掲載についてのお知らせ
※上記書影は、下記する当該雑誌の紹介ページから転載
雑誌『社会教育(2023年1月号)』(2023年12月27日発刊、一般財団法人日本青年館)に、当法人の代表理事・山口裕也の論文をご掲載いただきました。
論文名は、「生活に知と倫理を取り戻すために――生涯学習材としての文化財の可能性」です。また、当該雑誌の編集部からご許可いただきましたので、以下から、最初の数ページをお読みいただくことができます。
【論文目次】 はじめに――問題意識と目的 1 学校教育と生涯学習――こどもまんなか社会への接続 2 社会教育・家庭教育と生涯学習――人口減少社会・社会的孤立への接続 3 生涯学習材としての文化財――観光産業・ツーリズムへの接続 おわりに――課題と今後の展望
なお、同論文の最初の項では、行動遺伝学の知見を科学的エビデンスにこれからの学校教育の在り方・構造転換の方向性について論じています。行動遺伝学については、教育ジャーナリストであるおおたとしまさ氏のご著書『ルポ無料塾――「教育格差」議論の死角』(2023年12月15日発刊、集英社)収録の山口へのインタビュー「不当な差と許容できる差」においても、心理学者・行動遺伝学者である安藤寿康氏(慶應義塾大学名誉教授)の知見を中心に引用しています。
いずれも、ぜひ、ご覧ください。
・書籍『ルポ無料塾――「教育格差」議論の死角』におけるインタビュー記事掲載についてのお知らせ(当法人公式ウェブ内)
・雑誌の紹介ページ(『社会教育』公式ウェブ内)
【内容紹介】 上記ページから転載 ◆「社会教育」1月号(普通号:96ページ構成):特集「生涯学習論2024」 『社会教育』編集長の近藤真司です。 12月号に続き、巻頭に「『確かな安心』のある相互扶助の社会をつくる」(後編)を特別企画として、永島英器(明治安田生命保険相互会社 取締役 代表執行役社長)と矢口悦子(東洋大学学長・日本青年館評議員)対談を収録しています。「地域の人材をつくるため、市民と企業と大学がどうやって連携していくのか」をテーマについて、地域人材の育成の視点から語り合いました。 特集は、「生涯学習論2024」です。 まず、神部純一(滋賀大学教育学部教授)が「人生100年を豊かに生きる―精神的自立を高める学習機会の充実―」を寄稿しています。精神的自立を高める学習機会について「自分史の作成」をヒントにする提案をしています。 次に、山口裕也(一般社団法人School Transformation Networking 代表理事)が、「生活に知と倫理を取り戻すために―生涯学習材としての文化財の可能性―」を寄稿しています。文教政策は、生涯学習を基軸にあらゆる教育の機会と文化とを常に架橋するようなものであってほしいと提案しています。 続いて、佐々木英和(宇都宮大学教授・放送大学客員教授)が、「日本語『学び直し』の歴史的展開─新聞記事データベースを活用した実証的考察─」を寄稿しています。「学び直し」をキーワードとして、この30年のデータ検索から「リカレント教育」「リスキリング」と「学び直し」の用語の変遷を分析しています。 また、武笠和夫(教育評論家・武笠国際教育研究所代表)が「生涯学習社会の形成・定着には「生涯学習の理念」の明示が必要」を寄稿しています。2006年の教育基本法の改正による「生涯学習の理念」が規定され、「学習援助体制の整備」につなげていく必要性を提言しています。 特集以外には、川上和宏(大人向けの哲学対話の場、哲学カフェ@アルコイリス・主宰)が隔月連載「誌上セミナー 哲学対話―今を“とらえる”時間 第8回」にて、「学びの場をつくること」について、対話形式にて紹介しています。 「生涯学習」というキーワードについて、さまざまな場面で対話による学び合いをすることが、これからの社会づくりの基盤形成につながります。2024年、対話による「生涯学習社会」をつくっていきましょう。雑誌「社会教育」というメディアを通じてその一端を担えればと編集企画を考えています。