書籍『教育観を磨く――子どもが輝く学校をめぐる旅』の発刊についてのお知らせ
※上記書影は、下記する当該書籍の紹介ページから転載
当法人の理事・苫野一徳が、教育学者である井藤元氏、臨床心理士・公認心理師でもある小木曽由香氏との三者による共著『教育観を磨く――子どもが輝く学校をめぐる旅』(日本能率協会マネジメントセンター)を執筆しました。2023年12月1日の発刊です。
苫野は、本書の「おわりに」において、次のように記しています。
〔前略〕本書を作った背景には、教師を目指す若い人たちをはじめ、教育に関わる多くの方々に、自分たちが経験してきた教育とは異なる教育の世界があることを、ぜひとも知ってもらいたいという思いがありました。 〔中略〕 本文でもしばしば述べたとおり、これらの学校は、むろん“ユートピア”ではありません。そんな完全無欠の“理想の学校”は、この世には存在しません。でも間違いなく、これらの学校は、私たちの『教育観を磨く』ために、深い洞察を与えてくれる学校です。
ぜひ、お手に取ってご覧ください。
・書籍の出版社紹介ページ(日本能率協会マネジメントセンター公式ウェブ内)
以下、書籍紹介ページから転載
【目次】 旅立ちの前に はじめに 第1章 北九州子どもの村小・中学校~一人ひとりがみんなと自由に~ 第2章 伊那市立伊那小学校~子どもは自ら求め、自ら決め出し、自ら動き出す~ 第3章 三河サドベリースクール・シードーム~自分のことは自分で、みんなのことはみんなで 第4章 横浜シュタイナー学園~子どもは自分の課題をもって生まれてくる~ 第5章 教育観を磨くということ おわりに
【内容紹介】 VUCAと呼ばれる先行き不透明な時代。教師のみならず、誰もが教育に対する見方、子ども観をたえず、更新してゆく必要がある。「昔はこれが正解だった」というだけでは、新たな時代を切り開いていく力を身につけられないということは直感的にも理解できることでもある。柔軟な発想で未知の状況を打開してゆく力が求められているのである。
しかし、それはわかっていても、具体的にどういうことができるのか、どうすべきなのかと言われると、言葉に詰まる人が多い。結局、教師も今までのやり方を繰り返していくことが多く、カリキュラムなど外面だけは変わっても中身を更新できないでいる。
では、どうしたらよいのか?子どもたちのうちに未知の状況を打開していく力を育むためには、教師自身の「構え」を転換してし、子どもたちと向き合う必要がある。
本書では4つの先進的な教育の事例から、教育観をアップデートしていくことを目指す。
三河サドベリースクール・シードーム、伊那小学校、北九州子どもの村、横浜シュタイナー学園と、ユニークな学校の実践を紹介する。 これらの学校は特殊な事例であり、普遍性がないと思われることも多いが、現場で働く教員へのインタビューを通じて、どうしてそうした教育が可能になったのか、教育の理念や子ども観、教員養成などの観点から迫る。
それを通じて、教育の根本の価値とは何なのか、本当に大事にしなければならないものも見えてくるはずである。
気鋭の教育学者たちが、これからの時代を創造していく教育の力を描き出す一冊。