雑誌『月刊私塾界』2025年7月号における特集記事「私塾界リーダーズフォーラム2025S/S」「Session5 子供が学びたくなる社会とは――教育の意味を問い直す」の掲載
※上記書影は、下記する当該雑誌の紹介ページからの引用
雑誌『月刊私塾界』2025年7月号(2025年7月1日発刊、全国私塾情報センター)に、当法人の代表理事・山口裕也が登壇させていただいた「私塾界リーダーズフォーラム2025S/S」(2025年6月4日実施)の特集記事が掲載されました。
「Session5 子供が学びたくなる社会とは――教育の意味を問い直す」では、佐々木雄紀氏(株式会社成基 代表取締役社長)、今井悠介氏(公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン 代表理事)と共に議論した内容がダイジェストで紹介されています。
月刊私塾界2025年7月号(通巻531号)
「不確実で変化の激しい時代を生き抜くには、企業や組織だけでなく、『個』の成長や進化も必要になると思います。一人ひとりの働き手にとって、どのようなマインドセットやスキルが重要になってくると考えていますか。 個々人が意識すべきことは数多くありますが、最も重要なのは、適応力を備え、生涯にわたって学習し続けることです。常に学び続けようとする成長意識が何より必要です。私はよく、学んだことを手放し、再び学ぶという『能力』が今の時代に最も重宝するスキルであるという話をしています。そして、学ぶという行為は他人に代わってもらうことはできません。好奇心と順応性を持ち、『生涯学習者』であるというマインドセットを持つことは、イノベーターになるために不可欠です。テクノロジーを歓迎し、日常生活においても活用を考えてほしいと思います。恐れや拒否反応を示さず、自分の能力を最大限に生かすために取り入れていくべきです」(日経ビジネス電子版25年6月10日号「不透明な時代と向き合う変革、生き残りの鍵に」参照)。「再び学ぶという『能力』」は、生涯学習が言われてかなり長い年月を経ているため、多くの方々が実践できているものと思われる。 しかし、「学んだことを手放」すことが、果たしてどの程度取り入れられているだろうか。頭で理解していても、実際に実施することはかなり難しい。 是非これらスキルを活かし、新しい学習塾を切り拓いて行っていただきたい。
www.shijyukukai.jp
下記は、当該記事の冒頭文と内容の見出しです。
学習指導要領の改訂や入試制度の見直し、さらには生成AIの登場と環境が変化するなかで、「子供にとって本当に意味のある学びとは何か」が改めて問われている。 このセッションでは、民間教育、社会的支援、制度や枠組にとらわれない「自由な学び」と、立場が異なる3名をパネリストに迎え、「子供が学びたくなる社会」の在り方を多角的に考えていただいた。 ・なぜ教育の意味が問われるようになったのか ・子供の主体性を引き出すために大切なこと ・「学びの本質」はどこにあるのかを探る ・AI時代の「教育の本質」について考える ・子どもたちが学びたくなる社会を創るには? ・自治体・学校・塾の連携をいかに深めるか
山口は、例えば「AI時代の『教育の本質』について考える」において、次のように述べています。
〔前略〕AI時代の教育についてですが、教育は「一人一人が生きたいように生きる」「みんなが共に生きる」ためものだと考えています。つまり、自由を獲得するためのものであると同時に、民主主義の成熟を目指すものでもあるということです。 民主主義の基盤には信頼関係があり、人が信頼関係をつくるには、触覚や味覚、嗅覚といった、共有しにくい感覚で体験を共有することが必要と言われています。 一言で言えば、「同じ釜の飯を食う」ということ。そういう体験が、AI時代の教育にも変わらず必要とされ続けるのではないでしょうか。
また、セッションの終盤では、これからの教育に対してのメッセージを次のように述べています。
2045年までに学びの構造転換を実現したいと考えていて、その方向性を「遊ぶように学ぶ・まちをかけめぐるように」と表現しています。そういう世界は、今のテクノロジーがあれば可能だと考えています。 また、大人に決めさせられることと、子供が自分で決めることの間には大きな差があります。引き出すよりも、まずもって妨げないこと。ここに共感してくださった方々とは、ぜひ一緒に何か新しいことに取り組めると嬉しいです。
よろしければご覧ください。